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住宅ローンの知見

住宅ローンを利用してお家を買おうとしています。色々な方々に知見を共有していただきました。今後、住宅ローンを利用してお家を買おうと思っている方のためになることもあるかと思い、今回学んだことを共有します。

ソフトウェアエンジニアであり、米国に長く住んでいた私の視点からの学びも多く含んでいるので、特にそれらに当てはまる方の参考にもなればと思います。

以下に、この記事でよく使う言葉の定義をしておきます:

お家が自分のものになるまでの流れ

お家を購入し、それが自分の所有物となるまでには色々な手続きを経ます:

  1. 購入するお家を選ぶ
  2. 仲介業者を通して、売却者と売買契約を結ぶ
  3. 金融機関に住宅ローンの申請をする
  4. 金融機関と住宅ローンの契約を結ぶ
  5. 司法書士に不動産登記の依頼をする
  6. 売買取引の当日、売買を完了させ、不動産登記に必要な書類を完了させる

12までは想像に容易いと思いますが、3以降はお家を購入した経験が無いと想像が難しいと思います。具体的に何をするのかも去ることながら、何に気をつけるべきなのかは特に想像が難しいと思います。私もそうでしたし、実際にそれらの過程を経てから、”これは実際にやらないと分からないな“、と感じた部分が多々ありました。

この記事の残りの部分では、”実際にやらないと分からないな“、”やる前に知っておきたかったな“、と感じた部分を中心に書きます。

住宅ローン、住宅ローン、住宅ローン

お家を購入するに当たって、一番大事なのは、自分が欲しいと思うお家が見つかるかどうかでしょう。欲しいお家は人それぞれなので、そこに助言は必要ないかと思います。

欲しいお家が見つかった後、次に大事なのは住宅ローンです。いくら欲しいお家があっても、そのお家を買うお金がなければ買えません。多くの場合は、住宅ローンを利用してお家を買うことになると思いますが、住宅ローンには沢山の知っておきたかったことがありました。

いくら借りられるものなのか知る

何も気にせずに欲しいお家を探すと、x億円になるでしょう。住宅ローンを利用してお家を購入するとしても、実際に借りられる金額には限度があります。お家を探す際には、まず自分が借りられる限度額を知っておくと役に立ちます。

借りられる限度額は、一般的には年収の5 - 7倍と言われているそうです。実際には、借入者の信用や、利用する金融機関の審査の仕組みなど色々な条件に依存します。

日本における借入者の信用とは、年収がどれだけ高いかではなく、収入がどれだけ安定しているかです。そして、その安定とは、安定した収入を確保できる自分の能力から判断されるものではなく、自分の雇用主の経済的な安定性から判断されます。

スタートアップに転職する前に住宅ローンを借りておけ、というのは良く聞くライフハックですが、それはこういう背景から来ています。いくら年収が高くても、金融機関が自分の雇用主を安定した会社であると判断しない限り、住宅ローンで借りられる限度額は高くはなりません。借りられる限度額が年収の5倍になるのか年収の7倍になるのかは、年収よりも自分の雇用主の経済的な安定性の方が大きく影響します。

私の経験と推測からですが、会社の規模はそこまで大きくなくとも名の知れた日本の会社の方が、日本ではあんまり名の知れていない外資系の大企業よりよっぽど信用があると判断されます。

自分で制御できる信用に関する部分は、勤続年数です。勤続年数が一年未満だと、信用があるとは判断されにくい可能性があります。 五年も勤続していれば、信用にあたるという判断になっている感じはしました。

同じ会社内で海外転勤をした場合は、同じ会社に勤続している証明になるようなものを雇用主から発行してして貰い、それを金融機関に提出するのがとても有効です。それが出来ない場合は、最悪別の会社に転職した体になる可能性があります。

これらの点に関して、金融機関は各々の評価基準を持っています。しかし、金融機関によって提示される限度額に2倍、3倍の差が出るようなことはないでしょう。一旦は、どれくらい借りられそうか概算値だけでも分かれば、お家探しも楽になります。

各々の金融機関がシミュレーターを提供しているので、それらを利用してみるのも良いでしょう (i.e. じぶん銀行住信SBIネット銀行)。

ちなみに、基本的には多くの金融機関が、借入者ひとりにつき1億円を最高限度額としています。いくつかの金融機関は、それ以上を融資する場合もあるそうです (i.e. SMBC信託銀行プレスティアみなと銀行)。

返済の方法の種類を理解する

借りたお金の返済方法の種類は沢山あります。それらに一度は目を通すことをお薦めしますが、気をつける点は以下の通りです:

各々の言葉の意味や、pros/consに関しては割愛します (検索すると上手に説明しているサイトが沢山存在します)。

基本的には、住宅ローンを契約する際に決める大きな事柄は、上記の4点です。これらの概念は、ほぼ全ての金融機関に共通しているので、どこを選んでもその4点をどうするかは契約時には決めることになります。

私が重要だと思ったのは、固定金利にするか変動金利にするかと、それに関する毎月の支払額への影響です。その部分に関して、少し詳しく書きます。

金利の推移に関しては、色々なサイトで確認できます。例えば、フラット35のページでも確認できます。バブル崩壊後、平成8年以降はほぼ横ばいです。

しかしながら、今後金利がどうなるか分からないために、どちらが良いかをお薦めするのは難しいですが、金利の更新の頻度と、更新された金利がいつ毎月の返済額に影響するのかを知っておくのはとても大切でしょう。この二つに関しては、金融機関によって多少異なりますし、金融機関を選ぶ判断基準としてとても大きな役割を担うでしょう。

その都度その時の経済状況から、各々の金融機関は自身が提供する住宅ローンに適応させる金利を判断します。多くの場合、毎月金利が更新されることが多いように思います。

良く見るべきところは、この更新された金利がいつ自分の毎月の支払額に影響するのかです。金融機関によってはすぐ影響したり、何年かのウィンドウを設けて影響させる仕組みのところもありますし、金利が上がった場合でも毎月の支払額は現在の支払額のy%以上にはならないという仕組みのところもあります。

これらに関しては、同じ金融機関でも将来変わる可能性もあるので、住宅ローンを利用する際に最新の情報を取得するのが良いでしょう。この部分は、特に注意して調べる価値のある部分です。

調べる際は、オンラインで調べるのも良いですが、各金融機関が提供している物理的な相談窓口を利用するのがとてもお薦めです。オンラインでははっきりと書いていない部分や数字があるので、それらを物理的に担当の方に聞くと多くの場合教えてくれます。それに関する背景も教えてくれるので、とても役に立ちます。

お家を買う際に必要になる、住宅ローン以外の支払い

お家を購入する際には、そのお家そのものの金額を支払う必要があるのは当然です。私が知らなかったのは、お家の支払いの一部として際に売却者に手付金を払う場合があったり、利用する仲介業者と金融機関に対して手数料 (金融機関に関しては諸費用と呼ばれることが多いようです) を支払うことです。

手付金や手数料、諸費用には相場があります。基本的には、お家の販売価格の約5 - 6%程が手付金や手数料、諸費用の合計額となることが多いそうです。そして、それらは現金で支払う必要があります。

それらの費用を含めて住宅ローンを借りられる場合もあるそうなので、その必要性がある場合はそれも金融機関に聞いてみるのが良いでしょう。頭金を支払うことを考えている場合は、頭金に加えてこれらの費用が現金で必要になることを知っておくのは大切です。

お金の一連の流れ

お家が自分のものになるまでの流れの#6にて、”売買取引の当日、売買を完了させ“と書きました。実際にはお金がどの様に動くのかご存知でしょうか。

売買取引の当日、お金は以下のように動きます:

直接金融機関から売却者に振り込まれるのではなく、一旦購買者の銀行口座に借りた全額が振り込まれます。

住宅ローンの金利と他のローンの金利

住宅ローンの金利は、他のローンに比べて低い傾向にあります。これは、住むためにお家を買うのか、商売のために不動産を買うのかによって、金融機関が提示する金利が違うためです。住むためにお家を買う場合は、比較的低い金利でお金が借りられます。素晴らしいことです。

住宅ローンは、自分が住むためにお家を買う場合のローンなので、契約の際には”自分が住むためにお家を買うから住宅ローンを利用する“、という同意書にサインすることになります。

つまり、賃貸として貸し出すためにお家を購入する場合は、住宅ローンではない別のローンを利用することになるでしょう。

融資の条件

金融機関は、住宅ローンを借りる際に購買者の信用を色々な情報を元に判断します。いくら借りられるものなのか知るの部分で色々書きましたが、そこで書く程ではないが知っておくと便利な事柄をここで書きます。

所有権と抵当権

住宅ローンの契約を締結する際に、抵当権の説明を受けると思います。

抵当権(ていとうけん)は、債務の担保に供した物について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利

抵当権 - Wikipedia

購買者が住宅ローンの返済が出来なくなった際に、住宅ローンで購入したお家を当該の金融機関が売却して、住宅ローンの返済に当てるというものです。当然といえば当然ですが、興味深いのは、購買者が持つそのお家に対する所有権との関係です。

一戸建てのお家を購入する場合で、尚且つその一戸建ての立っている土地の所有権も取得する場合、購買者はそのお家と土地の所有権を取得します。面白いのが、所有権を取得するタイミングで、売買取引の日に購買者が所有権を有することになります。

所有権というのは、読んで字のごとく、所有する権利です。つまり、所有権を有していない者が対象となるお家を売却することはできないと思います (法律家ではないので厳密には知りません)。その背景から、お家の購買によって得られる所有権には、 ”抵当権の行使は妨げない”という意味相応の記載があります。

車のローンとの衝突

お家を購入する場合、そのタイミングで車を購入することも少なくないでしょう。その場合、車もローンで購入する場合は、車のローンが住宅ローンの審査に影響するのかどうかを確認するのが懸命です。

車のローンは、住宅ローンに比べると金額は低いと思いますが、返済期間が短く金利が高い傾向にあります。この場合、住宅ローンに換算すると結構な金額を借りている扱いになるそうで、住宅ローンの審査のタイミングによっては車のローンが悪く影響します。実際に私の場合は、金融機関から、住宅ローンが完了するまでは車のローンは控えて欲しいと言われました。

お家の購入に伴って車を購入する場合は、車のローンは住宅ローンが完了した後に始めるのが懸命かもしれません。

健康はとても大事

住宅ローンの申請に当たって想像もしなかったのが、健康の大切さです。

多くの住宅ローンは、その契約の条件として団体信用生命保険 (団信) の加入が必須となっています。これは、万が一に購買者が亡くなった場合でも、確実のローンの残高が金融機関に対して支払われることを担保するためです。金融機関の立場からすると、団信の加入を必須とするのは理解できるでしょう。

団信の加入に関しては、購買者の健康に関する審査があります。毎年人間ドックを受けている場合は、人間ドックの結果を提出することで審査を進められます。人間ドックを受けていない、又は受けたのが相当昔だと、人間ドックを受けるか、金融機関が必要とする健康診断の結果の提出が必要となります (恐らく一年以内か半年以内の診断結果が必要)。

この際に、不健康であるとされるような診察結果がある場合は、最悪団信に加入できません。人間ドックで言うと、DやEの結果から危うくなり、それ以上悪いと最悪団信に加入できない可能性もあると思います。つまり、あまりに不健康である場合は団信に加入できず、住宅ローンを利用してお金が借りられません

そういう場合には、通常の団信よりも少し条件の緩い団信への加入でも良しとしている金融機関もあります。いわゆる、ワイド団信と呼ばれているものです。その場合は、住宅ローンの金利が通常の団信の場合よりも高くなる可能性があります。

金融機関にとっては、住宅ローンの返済期間の間、購買者がローンの返済を続けられるかどうかが一番大事な問題です。多くの場合、労働によって収入を得るために、労働を続けられる健康状態かどうかを審査するのは理にかなっていると言えるでしょう。

しかし、少なくとも私は、お家を購入するために健康が関わってくるとは思ってもいませんでした。最悪、ワイド団信があるので、健康が故に全然住宅ローンが利用できないということは無いでしょうが、より良い条件で住宅ローンを利用するためには健康がとても大事になってきます。ソフトウェアエンジニアは健康状態が不安な方々も多いでしょう。お家を購入しようと思っている方は、少し前から健康に気をつけておくと得をします。

複数の住宅ローンに申請することに対するリスク

お家の売買契約をしてから実際の売買取引の日まで、多くの場合は一ヶ月くらいだと言われています。つまり、一ヶ月の間に住宅ローンの申請を済ませ、審査を通し、銀行口座などの準備をしなければなりません。

その場合、住宅ローンに申請し、審査が通らなかった場合に次の住宅ローンに申請する、という方法では間に合わない可能性があります (この業界はこの状況を意図的にそのままにしている感じはしている)。そのため、複数の住宅ローンに同時に申請する場合は多いと思います。

その際に気をつけた方が良いのは、審査の結果は履歴として残る、ということです。審査を通った場合は、その旨が履歴として残っても特に問題はないでしょう。しかし、仮に審査に落ちた場合は、その旨が履歴として残ってしまうと将来の審査に影響が出る可能性があります。

例えば、”同じ人がz年以内に住宅ローンの申請を複数回した場合は、z年経過するまでは最初の審査結果を毎回適応させる“、という規定を持った金融機関があった場合、z年経過しないと再度同じ金融機関からお金が借りられません。いずれにしても、同じ金融機関に次に申請した場合は、過去の審査結果を参考にするでしょう。

本来であれば、ひとつ申請して、通れば金額を上げ、通らなければ金額を下げるという手段が取れます。時間の関係上、複数を同時に申請する場合は、いくら借りられるのかある程度正確に判断し (いくら借りられるものなのか知るを参照)、無謀な金額による申請は控えるのが懸命だと思います。

各金融機関の住宅ローンの審査の差

私は今回お家を購入するに際して、多くの金融機関に住宅ローンの申請をしました。殆どの住宅ローンの申請において必要な情報は同じなので、一回必要な情報を揃えたら後は比較的楽になります (住民票など取得に手間が掛かるものは、申請の数に合わせて同時に複数貰っておくのが良いでしょう)。

違いが出るのが、審査の結果の出し方です。決まった金利の元、住宅ローンを提供している金融機関の場合は、審査の結果は可/不可である場合が多いようです。審査の結果によって金利や借りられる金額が変わるような住宅ローンを提供している金融機関の場合は、”a万円までなら金利b%で、c万円までなら金利d%“、というような結果になることがあります。

いわゆる、ネット銀行による低めの金利を売りにしている住宅ローンは前者、メガバンクによる住宅ローンは後者である傾向がありました。

基本的には、審査の結果に対する理由は教えて貰えません。可/不可だけが審査の結果の場合、どうすれば可に成り得たのかが分かり難いです (多くの場合は申請した金額だとは思います)。ですので、最初は後者のような結果を出すところでどこまで借りられるものなのかより正確に把握して、それから前者のような住宅ローンに申請するというのも良い戦略かも知れません。

最後に

住宅ローンは、実際に経験してみたいと分からないことが沢山あります。この記事が、少しでもご自身の住宅ローンの参考になればと思います。